相談者練習が終わってマウスピースを抜こうとしたら、びくともしなくなってしまいました!ぐりぐり回しても抜けません……。
クラーロストップ!そのぐりぐりがいちばん危ないんです。マウスピースの固着は専用工具なら数分で外せることが多いので、まず無理をしないでくださいね。
トランペットやトロンボーンのマウスピースが抜けなくなるトラブルは、吹奏楽の現場で非常によく起こります。特に多いのが、あわてて力ずくで回して、楽器本体まで痛めてしまうケースです。
この記事では、マウスピースが抜けなくなる原因、自分で試してよい範囲、修理店での外し方と費用を、管楽器修理センター クラーロが解説します。
先に結論:手で軽く回して抜けなければ、それ以上は無理をしないでください。修理店の専用工具(マウスピース抜き)なら楽器を傷めず外せて、クラーロの料金は税込1,430円〜。店頭ならその場で外せることがほとんどです。
マウスピースはなぜ抜けなくなるのか
- 衝撃ではまり込む:楽器を落とした・ぶつけた・マウスピースを軽く叩いて差した、などのはずみで、テーパー(先細り)部分ががっちり食い込みます
- 差しっぱなしの放置:長期間差したままだと、汗や水分の成分が固まって張り付きます
- ねじ込みすぎ:「抜けないように」と強くひねって差す癖があると、食い込みが深くなります
マウスピースと受け側の管(マウスパイプ)は、金属同士がわずかなテーパーで密着する構造です。一度食い込むと、摩擦力は手の力で外せる範囲を簡単に超えてしまいます。
自分で試してよいのは「ここまで」
- 手のひらで包むように持って、軽く左右に回しながら引く
- ぬるま湯で受け口周辺を軽く温めて、もう一度試す(お湯は50度以下)
この2つで抜けなければ、それ以上は道具を使わず、修理店に持ち込んでください。
やってはいけないこと
- ペンチやプライヤーでつかんで回す
- マウスピースを金づちなどで叩く
- 楽器を足で固定して力任せに引く
- ぐりぐりと大きくこじる
ペンチは、マウスピースに傷を付けるだけでなく、回す力がマウスパイプのハンダ付け部分に伝わって、管の接合が外れたり曲がったりする定番の事故につながります。マウスピース1本の固着が、本体の大がかりな修理に化けてしまうのです。
相談者学校の備品で、前にも先輩がペンチで外そうとしたことがあるみたいです……。
クラーロ学校の楽器では本当によくある話です。マウスピース抜きという専用工具を使えば、テコの力を安全な方向にだけかけて外せます。楽器店に持ち込めば、その場で数分、というケースがほとんどですよ。
修理店での外し方と費用
工房や店頭では、「マウスピース抜き」という専用工具を使います。マウスピースの首の部分をくわえて、管の軸方向にだけ均等な力をかける道具で、楽器に負担をかけずに外せます。
| 作業 | 料金(税込) |
|---|---|
| マウスピースの固着外し | 1,430円〜 |
| マウスピースの凹み修理(凹出し) | 1,430円〜 |
| 固着が原因で管に不具合が出ている場合 | 状態により無料見積もり |
※クラーロの受付店舗(岡山本店・西巣鴨店・東大阪店・山陰店)にお持ち込みいただければ、その場で対応できることがほとんどです。楽器別の料金は楽器別の修理メニューもご覧ください。
再発させないための習慣
- マウスピースは「軽く差して、軽くひねる」だけ。叩かない・ねじ込まない
- 練習が終わったら毎回抜いて、水分を拭き取る
- マウスピース単体もときどき洗って、汚れの固着を防ぐ
「抜けなくなるのが怖いから強く差す」は逆効果です。軽く差さっていれば十分気密は保たれるので、安心してください。
なぜ「叩いて差す」癖が危ないのか
マウスピースを手のひらでポンと叩いて差す癖は、固着のいちばんの原因です。テーパー同士の接合は、軽く差すだけで演奏に十分な密着が得られる設計になっています。叩き込むと、金属同士が弾性変形の限界を超えて食い込み、摩擦力が一気に跳ね上がります。
また、落下や譜面台への接触など、マウスピースに横から力がかかった場合も、シャンク(差し込み部)がゆがんで抜けなくなることがあります。この場合は固着外しに加えて、シャンクの整形(マウスピース凹出し1,430円〜)が必要になることもあります。
学校・部活での「固着させないルール」づくり
学校備品では、マウスピースの固着が毎年のように起きます。次の3つを部内ルールにするだけで、発生率は大きく下がります。
- マウスピースは軽く差して、軽くひねるだけ。叩かない
- 片付けのときは必ずマウスピースを抜く
- 抜けなくなったら、自分たちで外そうとせず顧問・楽器店へ
特に3つ目が重要です。先輩から後輩へ「ペンチで回すと外れるよ」という危険な知恵が引き継がれてしまう前に、「専用工具なら数分で外せる」ことを部内の常識にしてください。まとめて点検のご相談も承ります。
トロンボーンの「マウスピースが回らない」も同じ仕組み
トロンボーンやユーフォニアムで「マウスピースは抜けるけれど、固くて回らない」「差さりが浅い/深い気がする」という違和感も、シャンクの汚れや小さな変形が原因のことがあります。放置すると本格的な固着に進むことがあるので、違和感の段階での点検がおすすめです。
よくある質問
- 宅配でも固着外しを頼めますか?
-
はい。ただ、マウスピースの固着だけなら、お近くの受付店舗への持ち込みがいちばん早くて確実です。遠方の場合は宅配でも承ります。
- ホルンやユーフォニアムのマウスピースも同じですか?
-
構造は共通なので、同じ考え方で外せます。楽器の種類を添えてご相談ください。
- 固着したまま吹き続けても大丈夫ですか?
-
演奏自体はできますが、ケースに収まらない、マウスピースの清掃ができないなどの支障が出ます。管との接合部に負担がかかった状態でもあるので、早めに外すのがおすすめです。
- 外したあと、変形は確認してもらえますか?
-
はい。外した際にマウスピースのシャンク(差し込み部)と受け側の状態を確認し、凹みや変形があればその場でお伝えします。
まとめ:固着は「数分・1,430円〜」で解決できるトラブルです
マウスピースの固着は、専用工具さえあれば安全に外せる軽いトラブルです。怖いのは力ずくの自己流だけ。手で抜けなければ、そのまま楽器店へ持ち込んでください。
管楽器修理センター クラーロでは、4店舗の店頭での対応のほか、全国からの宅配修理も受け付けています。抜き差し管の固着など、似たトラブルの対処はこちらの記事でも解説しています。

相談者よかった、思ったより軽いトラブルなんですね。今度の週末に店舗へ持って行ってみます!
クラーロはい、そのままの状態でお持ちください。ついでに全体の状態も無料でチェックできますので、気になることがあれば何でも聞いてくださいね。











